今回は、「4スタンス理論」の存在が、「日本の社交ダンス」のプロ教師にとっては、
「決して、存在してはいけない理論!」であり、そんなものを唱えていく人間は、
「社交ダンスから、徹底して排除され続けてきた」ということを証明していく。
例えば、丁半ばくちで、「赤い1」のさいころの目が2つ、出ていたとする。
紛れもない丁(2で割り切れる)である。
でも、周囲をピストルに囲まれて、残りの全員に「半だろ!」と言われたら、
「2で割り切れるはずの、サイコロの目が、半である」ということになる。
「1+1=2」を、「半(2で割り切れない半端)」と言えないヤツの頭には、躊躇無く、ピストルの弾が飛んでくる。
長年、風俗営業法によって、管理されてきた「社交ダンスのプロ教師が教える、社交ダンスの理論」には、そういう一面が散在する。
なにがあろうと、風俗営業法の適用除外を受けた「プロ教師」には、「理論的な反論」をすることが許されなかったのだ。

まず、人間の立ち方。
人間が、膝を伸ばして立った時、「5つの基点」は一直線にならぶ。
2本足で立つことができる「動物」のウチ、土踏まず・膝(ひざ)・股関節(こかんせつ)が「垂直な一直線」に並ぶのは、人間だけ。
人間以外で二本足で立つことの出来る動物は、膝を真っ直ぐに伸ばして立つことができず、膝と股関節は垂直にすることも出来ない
(人間以外は、足の裏と膝が軸になり、股関節は軸から外れる。しかも、多くは膝よりも股関節の方が低い位置になる)
人間の場合も、膝を曲げて立った場合は、「2種類の立ち方」に分かれる。
Aタイプは、動物と同じ、足の裏と膝が、軸の上にあって、股関節は軸から外れている立ち方である。
基本は、「足の裏・膝・みぞおち」で軸を作り、腕は「カラダを垂直に立てる」という目的のために使う。
Bタイプは、立ち方は、多くの動物とは違うが、動きの原理は多くの動物と同じになる。
「足の裏・股関節・クビの付け根」で軸を作る。 膝は軸から外して、体重が掛からないようにする。
この方法では、常にカラダを垂直に保って静止し続けることは出来るが、前後に動くことは出来ない。
そこで、「腕(前足)を前方に着地させる」ときと同じ腕の使い方をすることにより、前足に軸をつくってカラダを動かす。
人間には、両方のタイプがいて、子供の頃からの、「慣れ親しんだ腕の使い方」によって、どちらのタイプかが決まってくる。
にも、関わらず、日本の社交ダンスにおいては、この違いに「一切、触れない」ことが暗黙の了解になっている。

社交ダンス(スタンダード種目)は、
「カラダを数直に保ったまま」で、両腕を持ち上げて、両肘を肩の高さで固定する」
という条件がつくので、Aタイプ・Bタイプの違いが明確になってくる。
Aタイプは、
如何にして、腕を使ってカラダを垂直に保ちながら、
如何にして、左右の膝に交互に体重を乗せながら、交互に足を動かしていくか?
であり
Bタイプは、
如何にして、両方の股関節に体重を乗せたまま、
如何にして、前足の軸(腕を使った軸)を使って、カラダを動かすか?
ということが、「動きの基本」になってきます。
社交ダンスでは、「みぞおちを引き上げろ」とか「下を見るな、2階席を見て踊れ」とった注意(アドバイス)は
存在しますが、AタイプでもBタイプでも、このアドバイスは成立します。
Aタイプは、意識的に「股関節」を後ろに引いて軸から外し、クビの後ろと股関節を引っ張り合います。
こうすることで、ボディを垂直に保つことが出来ます。(油断すると下を向いて姿勢が崩れる)
そこで、「上を向く」ことを意識し、みぞおちを引っ張り上げるこよfr、姿勢を保ちます。
それに対し、Bタイプは、前足を伸ばして、「前方の床に前足を着けるとき」と同じ筋肉の使い方をすることにより
カラダ全体の筋肉に、「前足の上に重心が来たときと同じ筋肉の変化」が起きます。これで「みぞおちが、引き上げられる」
さらに、腰の骨が、「あごの下」に向かって引き上げられるので、足の裏を床に貼り付けていても、「上半身が浮き上がるような軽さ」を得ることができます。
これは、4本足の動物が、前足を掛けることであごを引き上げて、頭を持ち上げる動作。および体重を前足の方に移動するときの動作を
垂直に立っている人間が行った。。。ということになります。
結果的に、AタイプとBタイプは、「まったく基礎が違う」踊りになります。
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日本のプロ教師の社交ダンスは、ほぼ例外なく「Aタイプ」を基礎としていることの一つに
膝の使い方があります。

膝の上に軸を置いているAタイプでは、簡単に膝を回転させることできます。
篠田先生の説明の通りであり、異論を挟む余地はありません。
でも、膝を軸から外しているBタイプでは、膝を回転させることは出来ません。
膝を回転させようとしても、カラダは回転しませんし、無理に膝を回転させようとすると、膝関節が壊れてしまいます。
当然といえば当然ですね。 非常に危険です。
Bタイプでカラダを回転させるには、「膝」では無く、4本足の前足に相当する「腕」、前腕と手首、てのひらを回転しながら
腕を床に着けるときと同じ、筋肉の使い方をすれば良いことになります。
「左右の股関節を固定しておいて、てのひらに圧力を感じながら、手首を回転させてやれば、カラダが回転していきます」
Bタイプでは、左右の股関節が「軸」になってるのですから、膝の回転はまったく無意味です。

ワルツのナチュラルターンでは、1歩目右足の膝を内側に使う・・・とか書いてあります。
膝で「軸」を作り、膝の上に体重を乗せて、股関節を「軸」から外す、Aタイプでは、
体重を乗せた「支え足」の膝を内側に乗せながら、スウィングする足(動く足)を大きく動かすことは、とても重要です。
膝と肩の角度は大きく変わりますから、思いっきり、「膝を左右に回転こと」により、カラダの向きをコントロールさせる必要性があるからです。
Aタイプの人が、膝を左右に回転させずに、スウィングを掛けたら、バランスを崩して倒れてしまいます。
それに対し、Bタイプの人が膝を左右に回転させようとすると、すぐに膝が壊れて「病院送り」になってしまいます。
Bタイプのナチュラルターンは、2歩目の左足の着地点(スウィング完了のポイント)に、左手(左の前足)を着けるような感覚で、
左腕を回転させながら、左腕の筋肉を変化させていくことになります。
左手の着地の目標点(スウィング完了のポイント)の真下に、スウィングする左足が動いていきます。
4本足のネコが、左前足の真下に、左後ろ足を引き寄せるのと同じ動作原理(これを垂直に立った姿勢で行う)です。

村上先生のCBM(コントラリー・ボディ・ムーブメント)の説明は、とてもわかりやすい。
人間のカラダは「膝を右に回したとき、肩が左に回ります」と書いてあります。
これが出来ない人は、人間にあらず。 ダンスを踊る資格がない! ということになります。
社交ダンスの指導者を目指す場において、「CBMの動きの説明」は、プロ資格を取得する時の絶対条件ですから、
「膝を右に回したとき、肩が左に回ります」というのが出来なければ、日本の国内において、社交ダンスの指導者になれないとことになる。
Aタイプのように、膝で軸を作った場合、この動作は簡単にできます。
というより、膝を回転させようとすると、バランスが崩れますので、意図的に股関節を軸から外そうとします。
その動作によって、膝と肩は逆方向に回転します。
慣れてくると、これが、社交ダンスにおける「自然の動作」であり「基本の動作」になってきます。
でも、Bタイプのように、土踏まず~股関節~頸の付け根(ネック)で軸を作った場合、
膝を回転させても、肩は逆方向には動きませんし、そもそも、膝を回転させることが難しくなります。(膝が壊れます)
骨盤と肩の向きを変えるときには、「左右の足の甲」と「左右の手の甲」の力加減を変化させます。
前後4つの「甲」の人差し指側と薬指側の力加減を変化させれば、骨盤の向きと肩の向きを、
それぞれ独立して自由自在に変化させることが可能になりますので、「Aタイプの言うCBM=肩と膝が逆方向に動く」という動きのシミュレートは出来ますが、
根本的に、「AタイプのCBM」「膝を回転させることにより、カラダをねじり倒す」動きとは、全く違う原理になります。
日本のプロ教師は「風俗営業法」という法率を使って、「Bタイプの人が、ダンス指導者になろうとすること」を否定してきました。
風俗営業法は、少女売春を取り締まったりする法律です。
「膝は自由に左右に回転するモノでアリ、膝を右に回転させたら、肩は左に回転しなければならない」
という、むちゃくちゃな理論を振りかざし、それが出来ないタイプの人間に対しては、「人格破壊」を行う。
Bタイプの人間が、Bタイプの踊りを教えようとすると、風俗営業法に違反して、少女売春より酷い罪に問われる歴史が続いてました。
Bタイプの踊り方をすること・それを伝えようとすることは、少女売春よりも悪いことなのでしょうか?
あまりに、馬鹿げています。
冗談のような話ですが、「風俗営業法」という法律を使って、Bタイプの人間を排除し続けていたのが、日本の社交ダンスだというわけです。
Bタイプの踊りの中に「本当のCBM」があるとしたら、日本の社交ダンスの「プロ教師」制度は崩壊します。
ただし、日本のプロ教師は、Bタイプの人間を排除し続けることによって、それを認めないでしょう。
Bタイプの意見を徹底的に排除し、無視し、追い出してしまえば、Aタイプの踊りが「日本の標準」として、100年先も行き続ける。
「他人の意見を徹底的に無視する人間が、偉い人間で、無視される人間は人間のクズである!」
日本のプロ教師は、こんなこと、いつまで続けるのでしょうか?
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